【News116】第23回総会報告 コロナ感染症の蔓延、海外渡航禁止で救援活動は停滞 イベントの延期、中止など低調に推移、発想の転換を!

20201月中国武漢で新型コロナ感染症が発症して以来、世界中に拡散した。その最中10月に総会は行われた。

日本政府は感染拡大防止のため三密「密閉、密集、密接」の回避を全国的に呼びかける。結果、経済、社会活動全般に抑制が効き、当基金の対外活動も中止、延期されるなど全般的に低調に推移せざるを得なかった。総会報告の詳細は議事録と合わせ参照ください。ここでは特に関心の的となった事項について触れる。 

 

脱北者の救援活動要請微弱

 前回総会の開催時まで救援活動の作戦は1件も組織、実行されるに至らなかったが、今総会開催時には1件の救援要請が届いていた。前回の救援活動から3年の間に、かろうじて1件の要請が届いたのみであった。日本を定住地とする脱北者案件は、1959年から始まった「帰還運動」で北朝鮮に渡った在日韓国・朝鮮人、日本人配偶者の「希望」は私たちに届かなくなっていきつつある。

しかしながら、北朝鮮の人権状況は改善されず、相変わらず深刻な人権侵害が続いている。金正恩新政権の統治は、恐怖政治と粛清による統治で安定を確保しているのは明らかで、いつ有事事態に変化するか分からない。基金は、人権侵害から「一人でも多くの命を助ける」活動を維持する限り、活動を停止するわけにはいかない、との決意や苦衷の心中を吐露する声があった。

 

平壌から一家〇人が「脱北したいので誘導して助けて」との要請も重ねて届いている。コロナ感染症による中朝の国境の全面封鎖は続いており、救援作戦を開始する可能性はないと、現地から報告が届いている。現在の所この困難な障害を取り除く方法が見出せていない。

 

 

On Line Seminarの有効活用が必要

コロナ感染症の蔓延に伴って、これまでの活動のスタイルを転換する必要があるとの指摘があった。オブザーバーで参加していた「難民支援協会」の役員は、広報活動、セミナーなどはこれまでの大勢の参加者を一堂に集めて催すのではなく、オンラインミーティングに転換するのが、危機を乗り越えるのに有効だと助言した。集会に代えて「オンラインの活用を図れば中止しなくても済むし、2日間のプログラムで内容を充実させることもでき、参加費を徴収することで財政的にもプラス、この試みには、想定の倍の200人が参加した」との説明は、新鮮な刺激となった。

 確かにウェビナー(Webとセミナーを組み合わせた造語、オンラインセミナーとも呼ぶ)を使えば、これまでの倍の効果が得られる。ならば、このシステムに習熟する必要がありそう、との印象が共有されている。

 

 

認定NPO法人の資格獲得への努力

 既定の認定資格基準を満たせず申請書類の提出を見送った。

認定NPO法人の資格審査は直前2年間の判定期間中の実績で決まる。実績判定期間中の受取金総額のうち、「特定非営利活動に係わる事業費の額の占める割合が、80%以上であること」は82.2%でクリアできたが、同期間における「受取金総額の70%以上を特定非営利の事業に充てていること」の部分が66.48%」でクリアできなかった。

つまり「寄付金総額の70%以上を事業のために使ってください」という指摘を受けたことになる。次回はこの指摘を生かし、認定NPO法人化にこぎつけ、基金に寄付する人が税制上の優遇措置の恩恵を実感できるようにしたい。(編集部注:前期会計報告書は当基金HPに掲載)

 

存続か、解散か、存在意義が問われている

監事報告は活動のあり方について、当基金の存続の意義が問われている岐路にあると指摘している。北朝鮮の人権侵害が深刻なことは分かっているが、日本に定住した脱北者は過去3年間に一人という低水準にある。そして4年目に脱北者一家○人の救援要請が届く。それにコロナ感染症の影響でさらに救援要請の低下が見込まれ、組織存続の意義を問い直す時期であると指摘した。

監事報告は、深刻に事態を見ている。

195912月から始まった帰国運動の始まりから60年余りを経た現在、日本を目指して救援を求める脱北者が激減している」このような現況に鑑み、これから12年後までに当基金を解散するか他団体と合併をする方向にかじを切らざるを得なくなる、と指摘している。2つの選択肢が現実味を帯びている。今後の展開から目が離せない状況が続いている。

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